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  2. 素材試験について

材料試験の種類

ゴムは、線状のゴム分子鎖が架橋点という結び目によってつなぎ合わされて三次元の網目構造を持ちます。
そのため、ゴムはいろいろな物理的特性を示します。
硬さ試験、密度測定、引張試験が一般的に広く行われます。
その他、下記のように数種の試験法があります。
これらの試験を行うことによって、様々な使用環境・用途に応じたゴム素材の特性を測っていくことができるのです。

項目 試験内容 JIS記号 確認できる内容
破壊特性 引張試験
JISK6251
引張強度 伸び率
引裂試験 JISK6252 引裂強度
接着試験 JISK6256 はく離強さ
屈曲き裂試験 JISK6260 耐屈曲性
摩耗試験 JISK6264 耐摩耗性
環境劣化特性 老化試験 JISK6257
耐熱老化性
浸せき試験 JISK6258 耐油性、耐薬品性
オゾン劣化 JISK6259 耐オゾン性
低温試験 JISK6261 低温性
耐候性試験 JISK6266 耐候性
汚染試験 JISK6267 汚染性
弾性・粘弾性特性 硬さ試験 JISK6253 硬さ
低変形に置ける応力・ひずみ試験 JISK6254 静的せん断弾性率
反発弾性試験 JISK6255 反発弾性率
永久ひずみ試験 JISK6262 引張永久ひずみ、圧縮永久ひずみ
応力緩和試験 JISK6263 応力緩和率
その他 密度測定 JISK6268 密度
燃焼試験 JISK6269 燃焼性
体積固有抵抗率、表面抵抗率求め方 JISK6271 電気絶縁性

引張試験

適用試験規格:JIS K 6251

試験の概要

ダンベル状又はリング状試験片を引張試験装置を用いて規定速度で切断まで引張り、引張強さ、切断時伸び及び引張応力を求める試験方法。

試験方法

引張試験は最も基本的な力学的試験法として、各国の規格でもまず第一に取り上げられています。
引張試験の試験方法は、加硫したゴムシートを打ち抜いて作成した試料を一定速度
で引張って試験を行ないます。

この際の試料の伸びと荷重(引張応力)を計測しますが、伸びはもとの標線間距離で除した公称ひずみを%で、荷重は試料の初期断面積で除した公称応力として求めます。
■引張強さ : 破断するときの引張応力
■切断時伸び : 破断するときの伸び

引張速度によって引張特性は異なり、引張速度が速いと引張強さが大きくなります。
JIS K 6251 では引張速度は試験片の形状に応じて、100mm / min、300mm /
min、500mm / min と定められています。

試験におけるポイント

試験片の成形条件によって結果にばらつきが生じます。
そのため、いつも同じ条件で試験片を成形するのがポイントです。
試験片を打ち抜く際に打ち抜き刃に刃こぼれ等があるとばらつきが生じてしまうため、打ち抜き刃の管理が必要となります。

老化試験

適用試験規格:JIS K 6257

試験の概要

引張試験と同様のダンベル形の試料をギアー式オーブン中の回転台にかけ、充分空気に触れ温度むらができないよう所定の温度で所定の時間放置します。
放置後の試料は引張試験、硬さ試験を行なって、試験前の物性値と比較して変化率で評価します。熱老化には、酸素がゴム試験片内部に拡散していく現象、分子鎖の切断および架橋という複雑な現象が絡み合っています。これらの現象と熱老化による物性の変化を注意深く観察すれば、耐久性の大まかな指標を得ることができます。

試験方法

空気加熱老化試験
a)ノーマルオーブン法
b)セル形オーブン法
c)テストチューブ法
試験片を恒温槽内
[a)ギヤーオーブン、b)セル形オーブン、c)試験管]
で規定の温度で規定の時間老化させ、引張強さ、切断
時伸び、引張応力、硬さなどの変化を求める。
加圧酸素加熱老化試験 試験片を加圧酸素下において、規定の温度で規定
の時間老化させ、引張強さ、切断時伸び、引張応力、
硬さなどの変化を求める。

試験におけるポイント

引張試験におけるポイントは、老化試験においてもそのまま当てはまります。
また、ギアオーブンより試験片を取り出して引張試験を行う際は、JIS では、16hr~6 日後と定められていますが、16hr~2 日後ぐらいと範囲を狭めたほうが、再現性があります。

圧縮永久ひずみ

適用試験規格:JIS K 6262

試験の概要

円柱状試験片に一定の圧縮ひずみを与え規定の温度で規定の時間放置後、圧縮荷重を取 り除き、規定時間経過後の試験片の厚さから、圧縮永久ひずみを求める。

試験方法

圧縮永久ひずみ試験では、加硫ゴムの硬さによって下表に示す圧縮率を規定します。
変形保持温度は一般に23℃、40℃、55℃、70℃、85℃、100℃、125℃、150℃、175℃、200℃、225℃、250℃の中から選択し、24 ~ 168 時間圧縮状態で放置します。
規定の時間経過後は室温で30 分回復時間を置いたのちの永久ひずみを測定するこ とにより、圧縮永久ひずみを求めます。

硬さ
(IRHD)
圧縮割合
(%)
90~95 10
80~89 15
10~79 25

試験におけるポイント

試験片の成形条件によって結果にばらつきが生じます。
いつも同じ条件で試験片を成形するのがポイントです。
試験片が均一に圧縮されるように試験器内で試験片同士が接しないことがポイントとなります。

浸せき試験

適用試験規格:JIS K 6258

試験の概要

試験片を各種液体に規定の温度で規定の時間浸漬後、引張強さ、切断時伸び、硬さ、寸法、質量、体積などの変化を求める。

試験方法

ゴムは使用環境でさまざまな液体に接触することが多く、各種の液体に対する浸漬試験を行ない、液体への耐性を見ることができます。
各種の液体に試験片を所定の温度で所定の時間浸漬し、質量、体積の変化、および引張特性の変化を求めます。加硫ゴムは液体を吸収すると膨潤して体積が増大します。
一方、膨潤せず、可塑剤や老化防止剤などが液体中に抽出されることもあります。
特にオイルに接触したり、付着したりするゴム製品では、耐油性は重要なゴムの特性となります。

温度(℃)
-70、-55、-40、-25、-10、0、23、40、55、70、85、100、120、125、150、175、200、225、250

時間(h)
22,48,72h 及び 7 日及び7日の倍数

試験におけるポイント

試験管にて試験を行う際は、試験片に対して大きさに余裕のある試験管を使用します。
膨潤率の高いゴムの試験の際は、結果に影響が出る可能性があります。また、数種の材質を一つの試験管内で試験すると異なる材質のオイルを吸収する可能性があるので注意が必要です。

耐オゾン試験

適用試験規格:JIS K 6259

試験の概要

オゾン劣化試験はオゾンを含んだ空気中で試料表面の劣化状態、すなわちオゾンクラックを調べるものです。
オゾンクラックはクラックの数と大きさを基準としてパターン化されています。大気中に含まれる微量のオゾンでもゴムにクラックを発生させることになるため、環境試験として重要な試験です。

試験方法

静的オゾン劣化試験 静的な引張ひずみを与えた試験片を規定のオゾン濃度で規定の時間暴露後、
亀裂発生時間、亀裂の等級などを求める。
動的オゾン劣化試験
A法(引張法)
板状試験片に繰り返し引張変形を与えつつ、規定のオゾン濃度で規定の時間暴露後、亀裂発生時間、亀裂の等級などを求める。
動的オゾン劣化試験
B法(ベルト回転法)
二つのプーリ間を回転するベルトに試験片をはり付けることによって試験片に繰り返し変形を与えつつ、規定のオゾン濃度で規定の時間暴露後、亀裂の等級を求める。

試験におけるポイント

オゾン劣化試験はオゾンを含んだ空気中で試料表面の劣化状態、すなわちオゾンクラックを調べるものです。

汚染試験

適用試験規格:JIS K 6267

試験の概要

加硫ゴムが接触したり周囲にある被汚染材に及ぼす影響を評価するための試験をおこないます。

試験方法

接触及び
移行性汚染試験
試験片を2 枚の被汚染材に挟み、一定荷重をかけます。恒温槽内で一定温度と時間をかけ、汚染の度合いを確認します。
試験片を被汚染材に張り付け、耐候性試験装置にて暴露し、汚染の度合いを確認します。
溶出汚染試験 試験片に蒸留水を滴下させ、滴下後に汚染した被汚染材上を通過する装置にて行います。
水を介して汚染の度合いを確認します。
浸透性汚染試験 試験片と被汚染材を重ね合わせ、耐候性試験装置にて暴露し、汚染の度合いを確認します。被汚染材の層を浸透させて汚染の度合いを確認します。

試験におけるポイント

汚染の有無を明確に判断するために、試験を行う前に対象となる試験片をきれいにしておくことがポイントです。
また、比較対象を明確にして、ごく微量の汚染でも判別できるようにすることもポイントとなります。

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